住み手が精神的に豊かな生活を送ることのできる空間を 演出すること、それを私たちは建築を設計する際、 計画の視座に据えています。

移動することにより展開する空間を楽しむ精神性を引き出せるように、 多彩な場面を導く装置を利用しながらさまざまなシーケンスを組み立て <場>そのものが持つ力を読み取り、自然と人間が融合していくような 空間を新たに構築しようと考えています。

建築は本来、人の動きを強制してしまうものですから、なおさら「身体的 な動きや、生理的な快適さ」を探求し、日本人が昔から持っている穏やかで フレキシブルな、身体感覚から生まれる豊かさを演出できる空間を創って いければと思います。